ストレス耐性が、うさぎを守る!?
うさぎさんは、ストレスに弱い動物です。
ストレスに弱いうさぎを、動物病院に連れていくこと・・・ハードルが高いものでしょう。
この記事では、うさ飼いが、うさぎさんのストレスを和らげるために、手伝うヒントをまとめてみました。
わたしたち、うさ飼いが、手伝えることは、たった一つ。
それは、ストレス耐性をつけるお手伝いです。
わたしは、今、スローペースだけど、ストレス耐性の練習を、しています。
うさぎさんのストレスのメカニズムを、知っておこう!
うさぎさんのストレスのメカニズムは、どうなっているか、という研究があります。
まず、うさぎさんが、ストレスを感じると、カラダの中の好酸球が増えて、好中球が減ります(1)。
好酸球というのは、貪食細胞といって、他の細胞を食べたり、壊したりする細胞です。
好酸球が増えてれば、細胞を壊す役割ですから、その細胞が集まっている組織が、炎症するわけです。
好中球は、免疫細胞です。
免疫が減っていれば、外部から敵がきたら、簡単に感染したり、それから、細胞が壊れても修復できなくなりますよね。
つまり、カラダの細胞が、壊れていきます。
ストレスが、続けば、炎症がおこるので、がんの第一歩に、なることもあります。
ストレスは毒!?ストレスは、生きている限り、続くよ、どこまでも・・・
だけど、ストレスは、悪いことばかりでは、ありません。
ストレスが、ある程度の生存本能を高めているという話もあります。
ストレスは、生きていれば、必ず、あるものです。
ストレスをゼロに、することは、生きている限り、できないのです。
だからこそ、ストレスがきても、跳ねのけることができるように、しておくこと、それが大事なんです。
こういうストレス耐性、本で読んだだけでは、イマイチ、わからないんだけど、うさぎさんと暮らして、学ぶことができました。
わたしにとって、うさぎさんは、学校よりも、会社の上司よりも、いろいろなことを教えてくれる、恩師だと、思っています。
うさぎさんのストレス耐性、人間に例えると・・・?
ストレス耐性は、人間と暮らしていくなかで、うさぎさんにとって、重要です。
うさぎさんは、ほぼ全員、ストレスに弱いので、例を上げられないので、人間を例に考えてみましょう。
人間の場合、ストレス耐性がない人が、いざ社会に出て、仕事上で、挫折を味わうと、落ち込みが激しいと、言われていますよね。
若い時に、小さい失敗をたくさん、できれば、よかったのですが、今の時代、子どもは、守られているし、大事に、育っていますもんね。
思い通りにならないこと、がまんしなきゃならないこと、ひとりで生きていくこと・・・いろいろ、学ばなきゃいけないけど、大人のわたしだって、生きにくい世の中です。
世代間ギャップを感じることも、多いですが、この経験を、うさぎさんと暮らすために、役立てよう!と、素直に思ったんです。
人間を信じる、音は大丈夫、リラックスで、ストレスを感じにくい、うさぎへ
それで、まずは、人間を信じること、次に、音は大丈夫、って、一生懸命、教えているつもりです。
もちろん、1日最低でも1回は、リラックスタイムを一緒に過ごして、ストレス耐性を教えている、つもりです。
ときどき、教えているつもりが、うさぎさんから、教わっているときもあって、頼りない、わたしですが、がんばっています。
まずね、あなたと暮らしている人間は、あなたを絶対に、うらぎらないよ!って、教えています。
獣医さんは、魔法のおくすりを持っていて、痛いのとか、かゆいのとか、治せるんだって、スゴイね!って、教えています。
バスやタクシーは、いろいろな人が利用するけど、遠くの場所に運んでくれるんだよ、って、教えています。
真剣に言うと、バカみたいだけど、ちゃんと、言葉で教えています。
生活の中で、うさぎさんがストレスを感じやすいことを例に挙げて、ストレス耐性をつけるヒントを、まとめておきます。
うさぎさんは、騒音がニガテ!しかも、ストレスを感じやすい!?
最初に、うさぎさんと暮らし始めたときは、とても、気を使いました。
うさぎさんは、極度に、ストレスに弱いことを、本で、知ったからです。
たしかに、うさぎさんは、ストレスに、めちゃくちゃ弱いです。
だけど、ヒトと暮らしていくからには、ある程度、ストレス耐性が、必要になってきますよね。
例えば、うさぎさんは、騒音が、めちゃくちゃニガテです。
うさぎさんが、野生で暮らしていた時に、音をつかって、情報を得ていた名残です。
うさぎさんのキライな騒音源は・・・?
うさぎさんにとって、はじめてのお家の中の音は、ショップでは、聞いたことがない音ばかり・・・。
緊張しちゃう音ばかりですよね。
お迎えして3日くらいは、静かに、過ごしてあげることが、鉄則です。
少しずつ慣れてくると思うので、余裕をみて、1週間くらいは、いつも、様子を見てあげましょう。
早く仲良くなりたい気持ちを、抑えて、ちょっとだけ、気を使ってあげましょう。
ふたりは、はじまったばかりだものね・・・。
大きな音を立てないこと、焦げたニオイをささないこと、必要以上に触らないこと。
そうして、だんたんと生活環境に慣れていくはずですが、やっぱりうさぎさんのキライな音って、ありますよね。
とくに、夜中の救急車、爪切りの音、テレビの音、掃除機やドライヤーなどの大きな音がニガテです。
- うさぎさんのキライな騒音
- 夜中の救急車
- 人間の爪切りの音
- テレビの音
- 掃除機の音
- ドライヤーの音
なかなか、慣れないのが、人間の爪切りの音です。
すぐに、うさぎさんは、足ダン!!で、怒りを表してきます。
だけど、ちょっと、大きな音がする家電にも、ある程度、慣れてもらう必要がありますよね。
生活音に慣れてもらうことは、うさぎさんの命を守ること・・・
なるべく、生活音に慣れてもらう必要がありますよね、人間が、生活できなくなってしまいます。
それだけではなくて、もしも、うさぎさんが病気になったとき、病院に行くことができるようになります。
ところが、音に対して、敏感だと、大変です。
交通手段でも、かなり限定されてしまいます。
特に、女の子の場合は、避妊手術のことも、頭に置いておかなければなりませんよね。
もちろん、男の子だって、病院に行きます。
実はね、わたしも、今、あらためて、うさぎさんのストレス耐性をつけていく練習をしているところなんです。
もう一つ・・・。
日本は、災害列島です。
大きな地震が、また、起こるかもしれません。
住宅密集地での火事では、避難生活が必要です。
東日本大震災を経験した、愛うさぎは、地震速報の音、東日本震災のVTRが流れるたびに、いつも、ビビッていました。
5年たっても、東日本震災のテレビ報道は、厳禁でした。
ストレスをゼロにせず、ストレス耐性が大切
うさぎさんには、人間と暮らすうえで、きっと、ストレス耐性が必要です。
ところで、人間でも、ストレスの話をよく聞くことがあると思います。
どうして、人間が、こんなに、ストレスを感じやすい世の中になったと、思われますか?
実はね、世界中、スピーディになったからです。
人間の脳が、世界のスピードに追い付いていないんです。
それと、もう一つ、小さな失敗を許してもらえない、余裕のない世の中になったからです。
みなさんも、小さいときは、たくさん転びましたよね。
ケガもたくさん、しましたよね。
わたしも、ケガをして帰るたびに、よく、叱られていました。
こんな小さい失敗の経験が、ストレス耐性を高めていくんです。
ストレス耐性を高める、その1:軽い運動
うさぎさんのストレス耐性を高めるには、人間のメンタルヘルス対策が、とっても、役に立ちますよ。
まず、人間の場合は、軽い運動が推奨されていますよね。
軽い運動というのは、散歩や、ストレッチのような、心臓がバクバクしないものです。
うさぎさんの場合は、部屋んぽや、ベランポがいいですね。
毎日、カラダを動かすことから、はじめてみませんか?
おもちゃを使った、ホリホリは、うさぎさんの本来のエクササイズですよね。
ストレス耐性を高める、その2:熱中できる趣味
うさぎさんが、熱中できるものを見つけることも、楽しいです。
特に、大好きになれることを、見つけてあげることです。
先ほどのホリホリは、うさぎさんが熱中できる遊びです。
うさぎさんが、がんばったら、こわれるおもちゃをホリホリできると、達成感が得られるようです。
とっても、スッキリした顔をしてくれます。
食べるのが大好きな子なら、いろいろな食べ物を試してみるのも、楽しいです。
うさぎさんが楽しむよりも、どちらかというと、わたしたち、うさ飼いの方が、楽しくなります。
4ヶ月以上の月齢になったら、野菜、くだものを、買ってきて、よく洗って、手作りのおやつの試食会は、いかがでしょう。
うさぎも、わたしたちも、楽しめる遊びです。
ストレス耐性を高める、その3:ユーモアと笑い
仲間と一緒にいることで、ストレスを軽減することができるのです。
孤独は、タバコよりも、リスクが高いといいます(2)。
仲間ができることで、自然に笑いが起こります。
笑いには、病気をはねのけるほどのチカラが、備わっているといいます。
本当に、笑っていなくても、笑うという行動が、大事なんだそうです。
愛想笑いをする人は、ケガの治りが早いといいます(3)。
うさぎさんの場合は、笑うというよりも、よろこびですよね!
うさぎさんは、全身を使って、よろこびを表します。
うれしいと、たてにジャンプ、ツイストジャンプ、ひねり飛びをしたりしますよね。
それを見せてもらったら、わたしたちも、自然に笑顔になります。
うさぎさんと一緒に、たくさん、笑うこと。
ストレス耐性を高めるのに、最適です。
そのうえ、わたしたち、人間側にも、メリットがあって、お互いがWIN-WINです。
ストレス耐性を高める、その4:リラックス
リラックスって、エステ?と、なんだか、特別なことをイメージされる方も、いるでしょう。
だけど、今日は、家でできるリラックスです。
うさぎさんは、マッサージが大好きな動物なんです。
イヌとか、ネコよりも、マッサージに素直に反応してしまう動物です。
うさぎさんの、背中、顔、頭・・・を、リズムよく、なでてみましょう。
もちろん、マッサージのほかに、アロマテラピーを楽しむ、うさぎさんもいますし、火を使わないお灸ができる子もいます。
うさぎさんの毛って、人間が、気持ちいい!と思えるような、毛です。
カラダの丸っこさも、人間が、かわいい!と思えるような、フォルムです。
とりあえず、何もなくても、できること。
それは、わたしたちと、一緒の時間を共有することです。
こちらも、お互いに、WIN-WINですね。
雪の日に作ったうさぎさん
ストレス耐性を高めて、生活音に慣れたら、選択肢が広がる!
実は、今、まさに、練習中なんです。
音の練習です。
実際に、うさぎさんがオドオドすると、ストレスが高まったかな~って、ヒヤヒヤしますよね。
だけど、音には、理由があるんだよってことを教えているんです。
あぶないときにも、音がでるし、終わったときにも、音がでるよ、って、教えています。
掃除機をかけるときには、必ず、「うるさくなるよ~」っと、一声かけています。
掃除機が終わったら、「キレイになったね~」っと、一声かけて終了です。
その結果、掃除機の音は、もう、慣れっこになりました。
今、練習しているのが、「毛玉取り器の音」です。
「毛玉取り器」「電動歯ブラシ」で、生活音のストレス耐性をつける!
でも、コレ・・・もしかしたら、将来、去勢手術時の、剃毛の恐怖を、克服できるんじゃないかって、気がつきました。
カラダには、当てるのは、ストレスが大きすぎるので、やめてあげましょう。
なるべく、あの音に、慣れてもらうことが、目的です。
音になれることで、ストレス耐性が、つくかもしれないって、思っています。
掃除機や、ドライヤーには、コードがついています。
かじったら、大変なことになるので、うさぎだけで遊ばせるわけには、いきません。
「毛玉取り器」は、安全仕様になっているので、勝手に動くこともないし、ハンディなので、コードもないです。
同じように、電動歯ブラシも、安全使用で、コードがない、しかもケースに収まっているので、お勧めです。
ちょうど、冬の時期ですから、「毛玉取り器」を使っています。
今日は、くつ下と、手袋の、毛玉をとりました。
最初は、めちゃくちゃ、怒っていたけど、だんだん、慣れてきています。
また、別の日に、試してみたいと思っています。
洋服の毛玉がキレイにとれたし、もしかしたら、音に慣れてくるかもしれないし。
毛玉取り器は、「は~すっきり!キレイになった!」って、喜びの声を上げています。
一石二鳥ですから、うれしいですよね。
音がでるものや、振動があるものが、あるよって、ことを、毎日、こんな風に、教えているつもりです。
「毛玉取り器」「電動歯ブラシ」の音で、手術リスクを減らす試み
避妊手術や、去勢手術は、うさぎさんにとっても、うさ飼いさんにとっても、大きなハードルです。
最近、剃毛のときに、うさぎさんがショック死した、という記事を読みました。
ストレス耐性をつけておくことは、うさぎさんを守ることにも、つながるのかもしれませんね。
わたしは、なるべく、同じ部屋にいるときに、音や振動の出る家電を、使っています。
まず、うさぎさんが、ちょっとの音なら、大丈夫だよ、ってことを教えているんです。
コレは、うさぎさんとの信頼関係も大事です。
一緒にたくさん、笑った経験があれば、きっと、乗り越えられます。
例え、過去につらいことがあった、うさぎさんでも、時間をかければ、きっと、わたしたちと、うさぎさんの信頼関係ができます。
避妊手術リスクを減らすには、獣医師選びが大事!
避妊手術を受けるためには、やっぱり、獣医さん選び・・・コレに、尽きると思います。
実は、二代目のうさぎを、去勢手術を、お願いしようか、と思っています。
信頼できる獣医さんを、見つけたんです。
去勢手術は、単に、繁殖能力をなくすための手術では、ありません。
人によっては、マーキングや、甘噛み、カクカクなどで、人間をストーキングすることをなくすため、または、がん予防や、ヘルニアの予防ですよね。
だけど、わたしは、どの理由でもありません。
勝手なことですが、もう少し、うさぎライフを楽しみたいと、思っているんです。
うさぎさんの集まる場所にも、連れて行きたいと思っています。
将来、公園のうさんぽデビューもしたいと思っています。
だから、公園などで、他のうさぎさんと出くわして、妊娠させてしまうような事故を、起こしたくない、と思っています。
女の子のお母さんよりも、男の子のお母さんの方が、ちょっと、責任を感じるんです・・・。
それでも、女の子の避妊手術は、今でも、うさ飼いさんたちの、大きなハードルだと思います。
麻酔から目覚めないのは、体温が低下しすぎて、仮死状態になったときです。
低温状態は、ヒーターなどでも、解決できる問題でしょう。
あまり、言いたくはないのですが、仮死になったマウスを、自分のおなかに貼っていた「ホッカイロ」で、目覚めさせたことが、あります。
その時に、やっぱり、体温って、大事なんだ・・・と思いました。
バイタルサイン、つまり、心拍数、呼吸、体温など、生きている証を数字化して、モニターで監視する仕組みが必要です。
万が一のことを、想像する方は、酸素についても、調べてみると、いいと思います。
うさぎさんの場合、他の動物に比べて、肺の容量が非常に小さい。
やっぱり、うさぎさんの弱さは、イコール、呼吸の弱さだと、感じます。
手術中に、呼吸が停止しないように、呼吸しやすくなる処置や、いざというときの高濃度の酸素が、必要でしょう。
麻酔の毒性の話を、しっかり知っておこう!
それと、多くの人を悩ませている、化学物質の毒性、つまり麻酔の毒性。
麻酔は、確かに、肝臓と、腎臓に負担が、かかってしまいます。
肝臓や腎臓は、生き物のカラダに、毒物が入り込んだときの解毒装置だからです。
つまり、解毒しているから、負担がかかってしまうわけですね。
ここで、受けたダメージは、ある程度、回復することができます。
肝臓は、再生こそしないですが、たとえ、小さくなっても、ちゃんと機能を果たします。
腎臓は、2つあるのは、どちらかが機能できなくても、補うためです。
最近では、いろいろな種類の麻酔を組み合わせることで、肝臓や腎臓への影響を減らしたり、麻酔との相性の問題が、解消できるようになっています。
ひと昔前よりも、麻酔の危険性は、ずっと減っています。
特に、女の子の場合は、おなかのキズを気にされる方がいます。
しかし、若い時のキズというのは、細胞が若く、分裂が早いので、治りが早いです。
とはいえ、避妊手術も、去勢手術も、うさぎさんの人生最大のピンチの時です。
できれば、ピンチを乗り切った術後は、そばにいてあげたいものです。
そして、食欲の低下も、気になることでしょう。
だけど、わたしたちが幼かったときのことを、思い出してみてください。
・・・若いうちって、結構、おなかがすきますよね、成長しているし。
そう、食欲の低下は、一時的で、少しずつ、もとの食欲に戻っていきます。
そういう意味では、若い方が、避妊手術に耐えられるのかも、しれません。
うさぎさんのストレス耐性のまとめ
- ストレスはなくせない、跳ねのけるストレス耐性が大事!
- 音に慣れれば、うさぎも、ヒトも、暮らしやすい!
- ストレス耐性は、4つのポイントで身に着ける!
文献
1)雲野晋吉訳 (2008):ラビットメディスン、福原佳子編(株)ファームプレス発行
2) NK Valtorta, M Kanaan, S Gilbody, S Ronzi, B Hanratty (2016); Loneliness and social isolation as risk factors for coronary heart disease and stroke: systematic review and meta-analysis of longitudinal observational studies. Heart, Published Online 18 April 2016.
2)埼玉新聞(2016年12月23日朝刊):愛想笑いをする人は、ケガの治りが早い