わたしが、知ったこと(まとめ)
1.食べ物の好みが変わったら、一緒にいられる時間を大切に!
2.寿命は、あくまでも平均。ただ一つの結論は、個体差。
3.種類、性別、避妊手術、大きな差はなくて、命の長さは単に個体差。
うさぎさんと暮らして・・・まえがき
わたしは、寿命の情報と、それから、うさぎさんを人間に換算したときの年齢表に、傷ついてきました。
愛うさぎが、健康だったときは、「平均を超えようっ!」とか、「すごい健康体だから、10年以上生きるねっ!」とか、思っていました。
そして、愛うさぎと暮らす生活が、当たり前で、そんな平穏な生活が、いつまでも続くと思い込んでいました。
そんなの、欲深くで、ごうまんな考えでした。
愛うさぎと牧草のこと
うさぎさんと一緒に暮らすうえで、飼育本や、うさぎ雑誌を非常に参考にしてきました。
うさぎさんは、ちょっとした気候の変化だったり、近所の騒音などによって、すぐに体調が変化してしまうからです。
お別れ前に、わたしが気がついた一番の変化、それは食生活の変化です。
愛うさぎが、好きだったものを食べなくなって、キライだったはずの牧草をよく食べるようになりました。
牧草の中でも、”一番刈り”は、どのシリーズもキライでした。
牧草を食べていないと、歯が、すり減らなくなってしまいます。
うさぎさんの歯は、1ヶ月で4mm 伸びる
だから、口の中が傷ついて、しまいます。
歯がすり減らないと、かみ合わせが悪くなって、他のトラブルがでる可能性があります。
うさぎさんの歯:全部で28本
前歯:上4本(裏側に小さいの2本)、下2本
奥歯:上に左右で12本、下に左右で10本
※1と2の歯の根元にトラブルがあれば、涙がでたりします。
※3の歯の根元にトラブルがあれば、緑内障などになることも。
※4では、皮膚を傷つけるので、あごに腫瘍ができることも。
しかたなく、やわらかめの”3番刈りチモシー”を、食べてさせてきました。
とても、心配でした。
うさぎさんの教科書には、”一番刈りチモシー”をたくさん食べさせれば、健康になる、と書いてあるのですから・・・。
“3番刈りチモシー”でも、いいのか、毎日毎日、悩んでいました。
「牧草を、全く食べないよりは、少しでも食べる方がマシ」
そうアドバイスをもらって、”3番刈りチモシー”は、もちろん食べ放題です。
いろいろな種類の牧草のおためしセットを買ってきて、バイキングもしました。
何が、一番好きな牧草なのか、知りたいと思ったのです。
もちろん、”一番刈り”は、時々混ぜたり、横に置いたりしたのですが、古くなって捨てるだけの毎日でした。
愛うさぎとうんちのこと
ある日を境に、急に”一番刈り”を食べだしたので、うんちの状態が良くなりました。
コロンと丸くて、大きくて、やや緑がかった、ふわふわして、軽くなったのです。
それこそ、うさぎ雑誌に書いてある”良好な状態”になりました!
だからかもしれません・・・。愛うさぎは、長生きするんじゃないか、と錯覚してしまいました。
「牧草メインだと、大きく、やや緑がかった軽いうんちに。ペレットメインだと、やや小さめで、黒いうんちに、なります」
※1は、牧草メインの食事。やや緑っぽい、大き目で軽いうんち。
※2は、ペレットメインの食事。1よりは小さく、黒いのが特徴。
※3は、盲腸便。膜の袋につつまれた発酵食品で、うさぎの健康を維持。ニオイも特徴的。
うんちの状態が良くなって、わたしは、浮かれていました。
もしかすると、わたしが、いつも、うるさく言ったので、がんばって食べたのかもしれません。
「”一番刈りチモシー”を食べないと、病気になっちゃうよっ!?」
と、いってしまったので・・・。
大キライのはずの、”一番刈りチモシー”を、ガツガツと目を閉じるような感じで、食べていました。
こんな兆候があったら・・・。
もしかすると、お別れが近いのかもしれない、と思えばよかった。
ココロの準備が必要だったのです。
いつも、ココロに余裕を作っておくほうが、いいのです。
そうしたら、うさぎさんとあなたは、毎日、楽しく生きられます。
精一杯に生きている、あなたのうさぎさんに毎日、感謝できます。
愛うさぎとのお別れの準備のこと:反省点
もしも、このときに、うさぎさんの寿命のことをしっかりと勉強していれば、お別れの準備ができたのに。
反省しています。
お別れが近づいた時、一番、ドシンと、わたしに重くのしかかった言葉があります。
「うさぎさんの寿命は、5から7歳と言われていますが、ちゃんと飼育すれば10年以上生きます」
ネット上の情報です。
一番、苦しくなったのは、「ちゃんと飼育すれば」という言葉でした。
自分は、ちゃんとしていなかったんじゃないか・・・と、責めるようになったのです。
このことは、ペットロスのおなはしで、もう少し、詳しくお話ししたいと思います。
愛うさぎと他のうさぎさんの寿命のこと:反省点
愛うさぎをお迎えしたときに、2枚の紙をもらいました。
1枚目は、愛うさぎの赤ちゃん時代の写真と、誕生について、体重について。
2枚目は、うさぎさんの飼育の注意点、平均体重、平均寿命など、書かれていました。
そこには、はっきりと書いてありました。
「うさぎの平均寿命:6~8歳」
わたしは、この情報は、低く見積もったものだと、勝手に思い込んでいました。
だから、ちゃんと、うさぎさんの寿命のことを、しっかりと考えていれば、お別れの準備ができたはずです。
反省しています。
愛うさぎが、天国に行ってから、わたしは、うさぎ雑誌を読み返しました。
2010年から2015年まで、うさぎ雑誌(うさぎと暮らす)に掲載されていた「お月さまに帰ったうさぎさん」の記事から、うさぎさんの寿命の平均値、うさぎさんの寿命の中央値、パーセンタイルを出してみました。
実際に、一般家庭にいるうさぎさんの亡くなった年令は、1歳1ヶ月から14歳2ヶ月まで、幅がありました。
単純に平均だけの世界では、ないのです。
個体差が大きくて、平均を超えたから、必ずしも正解などは、ありません。
一番大事なことは、どれだけENJOYできたか
一番大事なこと、それは、うさぎさんとあなたがどれだけ、充実した生活ができたか、なんです。
そう思う根拠は、人間だって、寿命を全うできていないんです。
人間の身体、心拍数などなどを考えれば、人間は、本来100歳は超えられる生き物です。
だけど、長寿国と呼ばれる日本でさえ、平均で85歳です。
幼いころに亡くなった子、若くして病気になった人、いろいろな人がいるのです。
平均よりも、短いことに着目しないで、どんなふうに生きられたか、他人に傷つけられたリしなかったか、好きなものを食べたのか、別の指標を使って、その方の人生を評価してもいいのでは、ないでしょうか。
うさぎさんは、何かを基準にしたり、できません。個性も、たくさんあります。
うさぎさんの中には、おくびょうな子もいれば、活発な子もいます。
何でも、興味津々な子もいれば、平穏な生活が大好きな子もいます。
病気になりやすい子もいれば、病気一つしたことがない子もいます。
平均より長く生きたのは、飼い主さんが、頑張ったからではなくて、おそらく、うさぎさんの個性なのだと思います。
そして、長く生きたことだけが、幸せではありません。
長く生きたことをほめるのは、ただの飼い主の自己満足です。
病気知らずだったことを自慢するのも、ただの飼い主の自己満足です。
うさぎさんは、あなたと自分だけの生活しか、知りません。
他の子がどうやって生活しているのか、知ろうとも思っていません。
あなたにはたくさんの居場所があって、お友達がいるけど、うさぎさんにはあなたしか、いないんだと思います。
だから、一日一日、うさぎさんと暮らすことに喜びを感じてください。
いて当たり前だと思わずに、どうか、こんな広い世界で偶然に出会えたことに奇跡を感じてください。
ここから先は、わたしが調べただけの、雑記帳です。平均寿命など知りたいようであれば、ご参考になさってください。
うさぎさんの寿命のこと
うさぎさんの寿命(独自調べ、2010~2015年までに飼育うさぎと愛うさぎで132匹をランダムに調査)
全体(歳)
平均値:6歳4ヶ月
中央値:7歳3ヶ月
男の子(歳)
平均値:6歳4ヶ月
中央値:7歳5ヶ月
女の子(歳)
平均値:7歳4ヶ月
中央値:7歳0ヶ月
全体(パーセンタイル、%)
1歳代 : 6.0
2歳代 : 6.8
3歳代 : 3.7
4歳代 : 6.8
5歳代 : 8.3
6歳代 :10.6
7歳代 :13.6
8歳代 :12.1
9歳代 : 9.8
10歳代: 7.5
11歳代: 5.3
12歳代: 3.7
13歳代: 3.0
14歳代: 2.8
男の子(パーセンタイル、%)
1歳代 :13.3
2歳代 :10.0
3歳代 : 3.3
4歳代 : 0
5歳代 : 3.4
6歳代 :13.3
7歳代 : 6.7
8歳代 :13.3
9歳代 :13.3
10歳代:10.0
11歳代: 6.7
12歳代: 0
13歳代: 6.7
14歳代: 0
女の子(パーセンタイル、%)
1歳代 : 2.9
2歳代 : 4.3
3歳代 : 4.3
4歳代 : 5.8
5歳代 :11.6
6歳代 :14.5
7歳代 :13.0
8歳代 :13.0
9歳代 : 7.3
10歳代: 8.7
11歳代: 4.4
12歳代: 5.8
13歳代: 1.5
14歳代: 2.9
「ミックスの子は、長生きする子がいる」
雑誌に書いてあった文章読み、写真を拝見し、調べてみたのですが、72匹のミックスちゃん(平均:7歳5ヶ月)と、32匹のロップちゃん系(平均:5歳4ヶ月)、18匹のネザちゃん系(平均:6歳4ヶ月)にしか、分けることができませんでした。
10歳を超えていた割合は、ミックスちゃん:17%、ロップちゃん系:16%、ネザちゃん系:22%でした。
あまりにも、ざっくりしています。系統を分ければ分けた分、調べた数が足りなくなります。
だから、数学的に、そして生物統計学的にいうと、「あまりにも、うさぎさんの数(母数)が足りな過ぎて、統計としては、使えない数字」です。
その後も、母数を増やしながら、統計をとっていますが、大きく変わりませんでした。
どの種類が長生きするか・・・そんな単純な議論では、ないのです。
そして、女の子は、子宮系の病気で、早く亡くなる子が多い・・・というのは、「ない」と思っています。
多くの方が、思っているほど、確率が高いことは、ないと思います。
子宮系の病気が多いというのは、大昔に発表された論文を支持しているのです。
また、獣医さんは、動物病院に来院する女の子をたくさん診察しているから・・・とも考えられます。
動物病院には、それなりに病気の症状が現れたうさぎさんたちが、集まります。
だから、全体数を見ているわけでは、ないと思うのです。
なにも、将来の子宮系の病気を予見して、避妊手術を選択しなくても、いいのではないでしょうか。
うさぎさんと暮らす上で、「避妊手術をすれば、あなたの負担は、それなりに減る」と、考え直してほしいのです。
また、避妊手術をすれば、行動範囲も広がりますから、「思い出もそれだけ、作れる」と、考えてほしいのです。
それと、考えなければいけないのは、「亡くなり方」です。
子宮系の病気になれば、出血しますよね。
子宮のがんが悪性の場合は、肺に転移してしまうと、呼吸困難の状況で、苦しそうにしている、うさぎさんを介助しますよね。
苦しそうなわが子を見るたびに、過去を振り返り、うさ飼いさんが、どんどん、追い詰められてしまうでしょう。
過去には戻ることは、できない。
そうであれば、将来のうさ飼いさんのためにも、病院や、書籍、雑誌では、避妊手術をすすめているんだと、考えてみてください。
うさ飼いさんが、避妊手術を悩むのは、うさぎさんのことを思いすぎるから、なのでしょう。
どうか、うさ飼いさんが、自分中心に考えてみたら、シンプルに答えが出やすくなると、思ってください。
未避妊(女の子4匹:参考値)平均寿命:7歳5ヶ月
※他の子が避妊手術済みかどうか、記載がなく判断できなかった
※未避妊が確実な4匹をピックアップした
結局、平均の数字だけをみたら、避妊手術が、寿命を延ばしているのかどうかは、わかりませんでした。
避妊手術は、寿命を延ばす目的では、ないんでしょうね。
それよりも、全体の寿命が延びていることで、いろいろな病気のリスクが出てきている、ということでしょうか。
避妊手術のことや子宮系の病気のことは、いろいろと、考えてしまいました。
この避妊手術のこと、子宮の病気のことは、別の記事で紹介したいと思います。
すごく、悩んだので、記事が2つになってしまいました。
2つセットなので、時間があるときに参考になさってください。
うさぎさんの避妊手術の悩みについての記事_1:子宮腺がん(子宮がん)の発生率のデータの高さと、肺転移の恐怖は本当か?
避妊手術の悩み_2:全身麻酔のリスクと病気ではないカラダを傷つけるのは正しいのか?
参考資料&文献
・「歯と牧草のこと」:うさぎ専門店の助言より
・「うさぎのお迎え状態」:総合ペットショップの助言より