もらったお薬がわかるページ:うさぎさんのおくすりの名前と種類

うさぎのくすりがわかる

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愛うさぎの退院と不安の経験から・・・

愛うさぎの退院のとき、くすりのことで、たくさんの不安を経験しました。

書籍などにまとまっているのですが、すき間の時間が活用できず、わたしにとって、検索できないストレスが大きかったのです。

もしもの時のために、お役に立てればうれしいです。

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全部読むのは、時間のムダです!

うさぎさんの薬:もらったおくすりのこと

うさぎさんのおくすりのことを調べていくと、化学物質名の場合、商品名の場合が、あります。

獣医さんの説明でも、化学物質だったり、商品名だったり、もしくは「おくすり」としか呼ばない場合だったり、いろいろだと思います。

ここでは、おくすりのことを調べるよりも、早く、頭をスッキリさせて、うさぎさんと一緒に過ごす時間を大事にしてほしくて、まとめたつもりです。

うさぎさんとの時間を、確保してあげてください。

少しでも、不安の解消につながれば、幸いです。

おくすり

【抗菌剤と抗真菌剤】:細菌とカビの治療
くすりの名前 用途

アムホテリシンB

下顎腫瘍の埋込み
※主にカビに効果を期待
※ヒトで腎毒性の報告
トブラマイシン 下顎腫瘍
※主に細菌に効果を期待
オキシテトラサイクリン 多渇症、食欲不振、下痢
うさぎさんの急性毒性試験の結果でも良好
※副作用:組織の炎症

グリセオフルピン

塗り薬で、皮膚糸状菌症に利用
ケトコナゾール 塗り薬で、範囲がいくつかあるときの皮膚糸状菌症に利用
オフロキサシン 泌尿器、皮膚、呼吸器感染症
水によく溶ける
細菌が原因のうさぎさんの斜頸の治療にも利用

クロトリマゾール

塗り薬で、限定された部分の皮膚糸状菌症
ミコナゾール 主にカビが原因のかゆみを止める
限定された部分の皮膚糸状菌症
ケトコナゾール 塗り薬で、範囲がいくつかあるときの皮膚糸状菌症に利用
グリセオフルビン 塗り薬で、皮膚糸状菌症が進行した時に利用
フルコナゾール 全身性の真菌症
ヒトの髄膜炎で、うさぎさんの毒性試験あり。結果は良好

エンロフロキサシン

細菌が原因のパスツレラ症(14日間~経口投与)
フルオロキノロン系、うさぎさんによく使われる
※副作用:関節炎

シプロフロキサシン

パスツレラ症の鼻炎、上気道への感染、目の表面の傷
ニューキノン系
経口用のくすり
内耳の感染症に効果ありとの報告

ペニシリンG(ベンザチン)

※経口のみ

ウサギ梅毒
※強い薬なので、下痢を起こしているときは、エンロフロキサシンを利用することも

リファンピン(R)/アジスロマイシン(A)

ブドウ球菌性骨髄炎
※アジスロマイシンは、うさぎさんの治療に良好、緑膿菌などの菌には効果なし
リファンピン(R)/クラリスロマイシン(C) ブドウ球菌性骨髄炎
セファゾリン 真菌感染症
重篤な時は、フルコナゾールと一緒に投与。
※副作用:腎毒性、肝細胞毒性との記録があったが、毒性試験は良好となっている。
その他の抗菌剤・抗真菌剤 ・アミカシン
・【経口はダメ】セファレキシン(消化器症状で死亡するので注意が必要)
・クロルテトラサイクリン:梅毒の治療、論文あり

・ドキシサイクリン:上気道感染のネブライザー治療に利用

・スルファメタジン

【駆虫剤:寄生虫の治療】
くすりの名前 用途

アルベンダゾール

エンセファリトゾーン症
パスツレラ症も考慮して、他の抗生剤と混合することも

フェンベンダゾール エンセファリトゾーン症
パスツレラ症も考慮して、他の抗生剤と混合することも
カルバリルパウダー5% 外部寄生虫
イミダクロプリド ノミ、シラミの成虫
うさぎの毒性試験結果あり、口に高濃度入らないように

ルフェヌロン

ノミ
うさぎさんは、安全に利用できる

レボリューション 6%

ツメダニ症ウサギズツキダニ、うさぎギョウ虫
首の後ろの皮膚に落とすのみで、安全に利用されている
まれにアルコールによるアレルギーがあるので、投薬後1日位は観察しておくとよい
セラメクチンが有効成分

アドバンテージ

ツメダニ症、シラミ、ノミ
首の後ろの皮膚に落とす
イミダクロプリドが有効成分
セラメクチン ノミ、耳ダニ、ツメダニ症
ツメダニの卵に効果なし
イベルメクチン ダニ、ハエウジ症、外部寄生虫、耳ダニ、ツメダニ症
ダニなら毛に2回投与するだけ
現在:けいれんなどの副作用があるので、レボリューションを利用されるようになっている

パモ酸ピランテル

蟯虫
他に、ピペラジン、フェンベンダゾール、チアベンダゾールが利用されるとのこと

スルファジメトキシン

コクシジウム症
その他の駆虫剤 ・チアベンダゾール
・メトロニダゾール:駆虫剤
【鎮痛剤】
くすりの名前 用途
フェンタニル 鎮痛剤
モルヒネ 鎮痛剤
ミダゾラム 鎮痛剤、前麻酔薬(全身)
メロキシカム(メタカム) 痛み止め
鎮痛剤、変形性関節炎、術後の疼痛
利用できる

フルニキシン(バナミン)・メグルミン

痛み止め
胃腸障害のとき、腹痛を抑える
腎障害では利用できない
フェンタニルパッチ 術後の疼痛
その他の駆虫剤 ・プトルファノール:利用よいとの論文
・カルプロフェン
・フルニキシン:毒性試験の結果あり、回腸への微弱な影響あり※副作用:3日以上は使用できない
【目薬】
くすりの名前 用途
アトロピン 瞳孔の開きの調整、視力回復
トロピカミド 瞳孔の開きの調整
フェニレフリン塩酸塩と合わせて利用

チアブート(チモロール)

緑内障
眼圧を保つための、目の中の水の生産を減らして、眼圧が下げる

チモレートPF

緑内障

トルソプト(ドルゾラミド)

緑内障
目の水の圧を調整、他の目薬で効果がないときの代替薬

ラタノプロスト(キサラタン)

緑内障
眼球のぶどう膜強膜流出経路から水の排出を促して眼圧を下げる
ベタキソロール0.5% 緑内障
ジクロロフェナミド 緑内障
ドルゾラミド 緑内障
眼圧上昇を抑制する
うさぎさんの毒性試験で、細胞への影響が少ないとの報告あり

シアノアクリレート接着剤

角膜腫瘍
※副作用:わずかな炎症、組織を刺激するので治りが遅くなる

フシジン酸

細菌性結膜炎
グラム陽性菌に使う
ゲンタマイシン 細菌性結膜炎

ティアローズ

目の抗炎症剤
角膜炎、結膜炎の治療で利用される
その他の目薬 ・フェニレフリン:ホルネル症候群など、目や目の周辺のマヒに交感神経薬として利用するとのこと
・シプロフロキサシン:目の軟膏←副作用:感染症が起こる
・シクロスポリンA:自己免疫性のドライアイに利用←副作用:涙の量が増える
【内科の治療薬】
くすりの名前 用途

水酸化アルミニウムゲル

腎不全による高リン血症(血液中のリン(P)の濃度が高い)

ブロメライン酵素

毛球症、ジュースに溶く。深刻な毛球症を予防
毛玉の外にあるたんぱく質を溶かす用途
パパイヤ酵素 毛球症、うっ滞

パインジュース(ブロメリン酵素)

毛球症、うっ滞

セルロース粉末

整腸剤
自然な消化活動を促す役目も

マレイン酸クロルフェニラミン(ポララミン)

抗ヒスタミン(アレルギーや炎症止め)
細菌による感染でない場合に使用
胃粘膜に作用して、食欲増進として利用することも

プリンペラン・レグラン

胃を動かす
胃うっ滞、毛球症の治療

コレスチラミン

陽性毒血症
抗コレステロール血症治療でも利用
※副作用:便秘

コンドロイチン硫酸

関節炎の栄養補助剤

シメチジン(タガメット)

胃と十二指腸の潰瘍
胃の荒れを抑える
ラニチジン 消化管うっ滞
胃潰瘍、食欲増進
メトクロプラミドと併用されることもあるとのこと
シサプリド・プロフルニキシンパルシッド 腸うっ滞、腸鬱滞
メトクロプラミド 胃を動かす薬
ラクツロース 腸の運動を促進させ、脂肪肝を緩和する

シメチコン・ジメチルポリシロキサン

ガスの減少
ガスピタンという商品名で有名
うっ滞(イレウス)によるガスの痛みを解消

ビタミンC(アスコルビン酸)

栄養剤
ストレスの解消に効果とのこと

ビタミンK

出血性疾患、中毒
盲腸便に含まれているが、盲腸便を食べられないときに

クラビット(レボフロキサシン)

抗菌剤
腫瘍の治療に用いられる
タリビッドを代用する場合も

ビクタス(オルビフロキサシン)

抗菌剤
腫瘍の治療にも用いられる

塩化リゾチーム

消炎剤
腫瘍の治療に用いられる

ラシックス

利尿剤
カラダに水分がたまると、呼吸しにくくなるため

ゴクミシン

利尿剤
カラダに水分がたまると、呼吸しにくくなるため

ペリアクチン(シプロヘプタジン)

うさぎさんの食欲増進効果が得られるので利用
腫瘍などで食欲が低下しないよう、体力を維持させる

バイトリル

抗菌剤
抗生剤
手術後の化膿止めとして利用する
肺の機能が低下し、免疫が衰えているときにも吸入で利用できる
ネブライザー・ネブライジングで吸入

プレドニゾロン(プレドニン)

ステロイド剤
炎症止め、肺がんの治療として利用される
ネブライザー・ネブライジングで吸入
長期に利用できない
※副作用:のどが渇きやすくなる

ステラロール(ベタメタゾン)

非ステロイド系鎮痛剤
※腎不全の副作用があるので血液検査が必要

ムコフィリン

呼吸不全の治療として吸入で利用
ネブライザー・ネブライジングで吸入
肺がんの治療として利用される

トラネキサム酸

止血剤
抗炎症剤
腫瘍の治療などで、肝臓からの出血などを抑える目的で利用

ウロアクト

ウラジロガシ(ブナ科の木)配合剤
一過性の利尿剤で利用報告あり
高Ca尿症の治療に期待されている

グリチロン

肝硬変の治療との報告あり
肝臓の機能を助ける役割

ウルソデオキシコール

肝臓中の血液の流れを助ける役割
肝臓がん、肝硬変の治療で報告あり

フェノバール(フェノバルビタール)

抗てんかん薬
抗けいれん薬
脳の興奮を抑えるため、睡眠剤でも利用される。

アダント

関節炎を抑制
ヒアルロン酸が含まれている

エナカルド

心臓病、心肥大の薬
慢性的な心不全の症状を緩和する

ベトメディン(ピモベンダン)

心筋症の薬

メクリジン

めまいの薬
人間だと酔い止めになる

うさぎさんの「毒」の薬:使えないくすりについて

うさぎに使うことができない薬を使ってしまう動物病院があると、聞きました。その情報が、本当か、ウソかわかりません。

うさぎさんは、ヒトやネコ、犬などと違って、主に草を食べて、生きています。

なので、うさぎさんは、他の動物とは違ったカラダをしているのです。

うさぎさんは、腸が命と同じです。

うさぎさんにとっては、第二の心臓です。

うさぎさんは、腸でエネルギーを作り、栄養を作り、栄養を吸収して生きています。

だから、腸の中には、たくさんの種類の細菌が住んでいます。

その
たくさんの数の細菌が、うさぎの命を支えているのです。

抗生物質(抗生剤)というのは、細菌を減らしたり、死なせてしまう薬です。

悪い細菌だけ、やっつけられればいいのですが、良い細菌たちも死ぬのです。

抗生剤は、うさぎさんの命を危険にしながら、病気の元になる細菌をやっつけているということです。

強いくすりや、うさぎさんの命と同じ細菌を攻撃しやすい抗生剤は、使わないようにしなければなりません。

ちなみに、わたしは、性悪説に基づく考え方の人間なので、うさぎさんに使うことができない抗生剤を、一応まとめておきます。

あなたの大切な家族を守るための、方法になったら、幸いです。

使ってはいけない抗生剤・抗生物質

【使えない抗生物質】
・【使えない】プロカイン:※作用:死亡
・【使えない】チレタミン:※作用:腎不全
・【使えない】アンピシリン
・【使えない】リンコマイシン
・【使えない】アモキシシリン
・【使えない】エリスロマイシン
・【使えない】クリンダマイシン
・【使えない】ストレプトマイシン
・【使えない】アモキシシリン/クラブラン酸合剤
・【使えない】ペニシリン:(梅毒治療で経口のみOK、注射は悪影響あり)
・【使えない】セファスポリン:(埋込みビーズに使うだけはOK)
・【使えない】バンコマイシン:限られた部分の髄膜炎に埋込みで利用(埋込みビーズに使うだけはOK)
・【使えない】テトラサイクリン※腸の細胞に毒性←パスツレラ菌に効果がない

参考文献

獣医師が監修しているものを引用、参考にしました。
・よくわかるウサギの健康と病気 大野瑞絵著、誠文堂新光社、2008年
・ウサギの内科と外科マニュアル(第ニ版)、斉藤久美子訳、2009年

その他の参考

・うさ飼いさんからの情報
・自分の経験

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